「映画」ーHACHI 約束の犬
〇概要
忠犬ハチ公の話。
日本で有名な話をハリウッドでリメイクした作品。
〇感想
いやー見終わった時に思った最初の感想なんだが・・・・・・
むずい・・・。ストーリーがシンプル過ぎて評価がむずい・・・。
いや・・・評価と言うか、分析がむずい・・・。
本当に聞いてた話のまま、特に予想外の展開もなくそのまま終わった。
〇ちょっと分析
・時間軸で分析
まず映画の3分の1の地点で、ハチを飼う事に反対していた主人公の妻が、ハチを飼う事を許す。
↑ここが最大の対立点だった。
映画の3分の2までは主人公(その家族)とハチが仲良くなっていくさまが描かれる。
↑特に問題も起こらず
で3分の2の終わりで主人公が死ぬ。
(まあ主人公と言っても便宜上の主人公で、この作品の主役はハチと捉えるのが妥当かな)
で、主人公が死んだときシークバーを確認したら、まだ3分の1が残っていたから、一体ここからどんなストーリーが始まるんだと思ったら、終わりまでただただハチの健気な映像を見ているだけだった。
映画の残り3分の1と言ったら、むしろここからが本番、クライマックスに向かって一気に盛り上がる所・・・・!と思っていたので、逆の意味で裏切られた感じ。
でもある意味新鮮だったな。こういうのもたまには良いか。
・違和感のある個所
あと、他のツッコミどころもいくつかある。
孫が冒頭でハチコーと黒板に書いてるのに、その後ハチコーと呼ばれてる描写がない・・・と言うどうでも良い細かい点は置いといて。
主人公が死んだあと、その家族がハチを家に閉じ込めるのではなく、自由にさせてあげる描写があるのだが、別の視点で見ると犬の飼育放棄をしているように見えてしまう、ってのが引っかかる点。
ストーリーの都合上しょうがないのだろうが、違和感があると言われてもおかしくない箇所。
もう一つ。
主人公の妻が十年ぶりにハチに再開する感動シーンがあるのだが、そもそもあんたずっとハチに会ってなかったんかい!と思ってしまうシーンでもある。
新聞にも取り上げられてるんだし、娘から何か聞いていてもいいはずなのに。
主人公とハチの関係性は非常に良いのだが、主人公の家族とハチの関係性の描写が残念。
映画の見せ方として、この関係性を見せるのはむずいか・・・。
一番見せたいところは、「主人公とハチ」の関係性。
「主人公の家族とハチ」の関係性の描写に時間を掛けるには、「主人公とハチ」の関係性の描写を削ることになる。
それだと本末転倒。
ぶっちゃけ家族の描写をなくして、主人公は独り身って設定にした方が良かったんじゃないかと思うのだが、それだと「原作」とかけ離れるからできなかったんかな。
まあ「原作」がどうだったのかよく知らんのだが。
〇まとめ
リメイクだから、何かしらのストーリー上の縛りがあるのは良しとして、どこまで寄せるのが正解なのだろうか。
リメイク云々関係なしに、この映画単体で評価すると、ちょっと微妙な感じがするんだよな。
でも核となるハチの健気な描写は良かったから、犬好きには良いかもしれんw