「映画」ーゲーム
ネトフリに上がってたので見てみた。
ラストあたりまで初めて見る映画だと思ってたら、ラストの飛び降りる直前のシーンで昔見た記憶がよみがえってきた。
最後の飛び降りるシーンは記憶に残る。
面白さは普通くらいかな。
要素:アメリカ、主人公40代男性、どんでん返し、サスペンス
〇シナリオ分析
主人公はいい方向に変化する。
けどそれはすべて計算されていたことで、ちょっともやもやする。
主人公は不確実な世界で変化するから良いのであって、変化することを決定づけられた中で変化するのは、結構主人公の魅力が落ちる要因になる。
主人公はリスクを負わず、安全圏で変化したってことになってしまう。
いうなれば、冒険物語でラスボスと戦う主人公の後ろで師匠がいつでも助けられるように見守っているようなもの。
かと言って、サプライズの中に想定外のことがあり主人公がいい奴に変化しましたってなると映画のコンセプトが崩壊してしまいかねない。
この映画は主人公の魅力が落ちるというリスクを背負い、コンセプトを守った。
そしてコンセプトを守ったことで別のベクトルで映画の魅力を上げた。
それでいいと思う。
最後のシーンで、ヒロイン?と新たな恋が始まる予感がする描写は良かった。
と言うか、このシーンは実はこの手の「主人公の行動は実は全て予測されていました~」と言うシナリオでは必須の描写だと思う。
それは主人公を変化させるサプライズの中で、想定されていなかった唯一の事態。
なので、この変化は主人公の純粋な変化だと言えるから。
この描写がないと全て予定調和で終わってしまい、映画の面白さが半減すると言ってもいいくらい。
ヒロインも主人公の誘いに「空港でお茶でもどう?」と積極的な所を見せ、お互い気になっていたという描写がいい。
これはヒロインも主人公と同じく変化したと言う事だから。
〇まとめ
序盤、主人公の嫌な奴感を見せる。
中盤、とんでもないことに巻き込まれる。
終盤、そのことによって主人公は変化し良い奴になる→でも実は主人公の変化すら想定内→主人公とヒロインの恋は想定外。
つまり
主人公は二つの面で変化した。
①いい奴になる。 ←想定内
②ヒロインと恋に落ちる。 ←想定外
①の変化は想定内のことなので主人公(映画)の魅力が落ちるリスクになる。
①の変化を想定内とし、コンセプトを貫いたことで①のリスクを緩和した。
最後に②の想定外のことを付け加えることで①のリスクを緩和した。