藤原のメモ

読んだ本や見た映像のメモとして。

「経済」ージョセフ・ヒース「資本主義をぶっ壊す! 働いたら負け! 夢を追いかけろ! 損得なんてクソ喰らえ!」

この記事が面白い。

 

econ101.jp

 

ヒースというカナダの哲学者が書いた記事なんだが、内容がなかなかに皮肉が効いていて良い。

あといろいろ参考になる指摘もある。

 

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ヒースと言う人は反資本主義の両親に育てられ、学生時代に反体制派の運動をしていた。

文脈から行間を読むに、「金持ちなんてクソだ!」みたいな思想を持っていたのだろう。

しかし、老人になったヒースとその仲間たちは今現在、かつて毛嫌いしていた「金持ち」になっていた。

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この記事は、そうなった経緯の考察がつづってある。

 

考察①:無償で反体制運動するような精神力や体力は、資本主義システムから十分に恩恵を受けれる資質だった。

ヒースとヒースのお仲間は大学を卒業して、医者や大学教授、弁護士、政治家、起業家になった。「自身の情熱を貫けば、体制は弱体化せず、あっという間に体制に組み込まれてしまうことを発見した」らしい。

 

考察②:反消費主義的な態度は貯蓄率を高め、投資可能な資金を増やす。

つまり金持ちになるためには、金を稼ぐだけではだめで、金を使わないことも重要と。

まさにその通りだろう。

 

 

〇おまけ

hujiwarabenzene.hatenablog.com

俺の前の記事(億万長者の挑戦)に通じる指摘が面白い。ちょっと引用。

 

雇用主は、お金よりも、もっと高潔な目的のために事業を行っていると、労働者を納得させることに成功すれば、労働者からもっと高いレベルでのコミットメントと労働努力を必然的に引き出せることに気づくだろう。そして、雇用主はそうすることでさらなる大金を稼ぐことに成功する。仕事がより抽象的となり、労働者の監督が難しくなるにつれて、労働者から真のコミットメントを引き出す能力こそが、競争上の重要な優位性となるからだ。」

 

「億万長者の挑戦」の主人公のグレンはまさに↑の様な事をやっていた。

「地元のために、地元を盛り上げるために頑張ろう!」みたいな。

経営者にはモチベーター的な役割が重要なんだろう。